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【2024/05/03 16:30 】 |
ノルウェイの森 上巻踏破の感想

ノルウェイの森 上巻

村上春樹の作品

ビートルズの楽曲にもある。

2004年の作品で、大半は20年ほど回顧したあらすじになっているが、表現や単語から古い時代を感じる作品である。

本の名前やレコードの曲名が取り上げられているが、海外の名作だろう。

第一章は主人公が37歳である。

二章以降では学生時代の話にさかのぼる。未成年飲酒や喫煙が気になるが当時は寛容だったのだろうか。

人の死が淡々と述べられているのも特徴といえる。

キズキ、緑の母、直子の姉

下巻まで見ると更にいるようで、ネタバレを見たら直子も自殺するのだが、

一章で直子のことをひたすら過去形で書いているあたりである程度想像できそうであった。

緑の愛の語りでも描写が有り

父が「母の代わりにお前(娘)がかわりに死ねばよかった」と薄情なことをコメントしたり、

近くで火事があったところで、主人公ワタナベにこの場で死んでやろうと脅すようにつぶやいたり、

ここでも死を軽く見ているが、両親の愛情の問題とされる。

現代社会で事件があったときも見て取れる部分はあるだろう。

突撃隊が突然いなくなったり、直子が手紙を残して去ったり(キズキがボーイフレンドで、その死が影響している)、

死意外にも、人が離れることが場面の展開の変化に大きく寄与している。

後半は、久々に直子から手紙が来て、京都の山里にある施設にいることが判明する。

わかりやすく表現するのなら精神病棟だけどそうすると差別的になる。

特徴として、医者が患者を矯正するだけでなく、互いに矯正し合うことが記されている。

精神的な患者も、何かしらスポーツやら音楽やらで得意な部分があり、それを医者側に教える仕組みが有り、

自給自足に近い生活も送れる。

グループ療養が、知恵になりそうだと思う。

最も、上巻では冬の辛さまでは十分述べられていないのだが

ピアノで活躍する道を挫折、その後結婚生活でうまく行かなくなって入居して8年になるレイコが登場するが、

彼女はピアノを教えているわけである。

ピアノを弾く人として印象深かった部分があり

レイコが子どもを指導したときに全体の90%がひどく、残りの10%が素晴らしい演奏を披露していた。

練習曲でおなじみのバッハのインベンションであり、弾く人はわかるはずだが、

練習のための曲であって楽しめる曲とは言えないものである。

10%は、他人を感心させるためにその部分だけ練習しており、それも関心を持たせるためにどうすればいいか計算しているという。

現在はストリートピアノが流行っているが、そのような考えの人も活かせる場がありそうだが、そこまで結びつけるのを小説に求めるべきではないだろう。

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【2021/07/11 11:07 】 | レビュー等 | 有り難いご意見(0)
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